月桃の花が咲いたあと、薬に使われる種ができる
共有
月桃の花は、白いだけではありません。垂れ下がった花の内側には黄色が広がり、赤い筋が入っています。餅を包む葉で知られる植物ですが、花のあとにできる種にも、別の使い道がありました。
胃のために使われたのは、花ではなく種子
熊本大学の薬草データベースは、月桃の種子を粉末にして健胃薬にした用途を記しています。健胃とは、胃の働きを助けるという意味で使われてきた言葉です。薬用部位として挙がるのは種子と根茎で、花そのものの薬効を示す記述ではありません。[1]
花の内側の黄色い部分は唇弁と呼ばれ、中央に赤い筋が走ります。花の房は下向きに垂れる形です。[1] 花を観察する楽しみの先に、種子を薬にしてきた人の暮らしもあります。
花と種子を並べて調べた研究
2007年、月桃の花と種子を比較した研究が発表されました。花の精油には1,8-シネオールやカンファーなどが、種子の精油には別の成分が多く見つかっています。同じ株から採っても、香りを構成する成分は同じではありませんでした。[2]
研究では、花と種子から酢酸エチルという溶媒で取り出した成分についても評価しています。試験管内でラジカルを消去する働きや、β-カロテンの退色を抑える働きが認められました。これが、この論文でいう抗酸化活性です。花を嗅いだり、花から作った別の製品を使ったりしたときの体への効果を測ったものではありません。[2]
この研究で比べられた抽出物では、花のほうが種子より総フェノール量が多く、β-カロテンの退色を抑える活性も強く出ました。胃のために使われた種子と、実験で抗酸化活性が認められた花。月桃の中でも、部位ごとに違う特徴が調べられています。[2]
出典
-
熊本大学薬学部|ゲットウ
花の色と形、種子を健胃薬にする伝統的用途、薬用部位。データベースは伝承上の効能が必ずしも科学的に証明されたものではないと注記。
-
Elzaawely ほか(2007)|月桃の花・種子の精油、フェノール成分、抗酸化活性
精油成分の部位差、酢酸エチル抽出物のDPPH・β-カロテン退色試験。
植物の歴史と研究を扱う読み物です。CODE製品の効能を示すものではありません。