布を洗ったシークヮーサー。今度は果皮が研究の材料に

焼き魚に搾るシークヮーサーが、布の染み抜きにも使われていた。沖縄の小さな柑橘には、台所の外で役立った歴史があります。現在の研究でよく取り上げられるのは、その果汁よりも、むいたあとの皮です。

酸っぱさを、芭蕉布の手入れに使う

JAおきなわによると、シークヮーサーは昔、芭蕉布の染みを抜き、繊維を柔らかくするためにも使われていました。名前のシーは酸っぱい、クヮーサーは食べさせるという意味。果実の酸っぱさを、食事にも布の手入れにも使ってきたのです。[1]

収穫する時期でも用途は変わります。青い果実は刺し身や焼き魚に搾り、熟したものは皮をむいて食べる。果汁はジュースやゼリーにもなります。酸味を調味料にする食べ方と、熟すのを待って果物として食べる楽しみが、同じ木にあります。[1]

ノビレチンは、主に皮にある

シークヮーサーで研究されている成分の一つが、ノビレチンです。農研機構は、ノビレチンなどのポリメトキシフラボノイドがシークヮーサーやポンカンの果皮に存在し、果肉にはほとんど含まれないと説明しています。[2]

2014年度に公表された研究では、免疫に関わるNK細胞に似た培養細胞を使いました。ノビレチンなどを含む条件で培養すると、標的とした細胞を傷害する活性が強まっています。ただし、これは人が果汁を飲んだ試験ではありません。農研機構も、動物や人のNK細胞を活性化することを直接示した結果ではないと明記しています。[2]

搾ったあとにも残る、研究の材料

果汁を使えば皮が残り、熟した実を食べても皮が残ります。農研機構は、こうした果皮を機能性のある食品素材として生かすことを、研究成果の利用先に挙げています。[2] 昔は果汁を布に使い、今は果皮の成分を調べる。捨てられる部分にも用途を探す研究です。

出典

  1. JAおきなわ|シークヮーサー

    芭蕉布の染み抜き・繊維を柔らかくする用途、方言の意味、青切り・完熟・加工の使い分け。健康効果の宣伝部分は記事の根拠に使用していない。

  2. 農研機構(2014年度)|ノビレチン等ポリメトキシフラボノイドの培養細胞研究

    果皮と果肉での成分の違い、NK様細胞株KHYG-1の試験、動物・人の作用を直接示さないとの留意点、果皮利用の研究目的。

植物の歴史と研究を扱う読み物です。CODE製品の効能を示すものではありません。

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